円錐角膜は、隔世遺伝やアトピー性皮膚炎などの複数の要因が原因で発症する目の疾患であり、角膜が徐々に薄くなる事で視力低下や乱視などの症状を発症しますが、発症リスクが0.1%以下と比較的珍しい目の疾患とされ大人よりも14歳?16歳の思春期の子供に発症リスクが高い特徴があり、目を擦る行為が病状を進行させてしまう事から低年齢ほど病状の進行が早い特徴があります。
発症初期には、夜間の視力低下や物が歪んで見える乱視などの症状が見られ、次第に角膜の突出が目立つ様になる事からコンタクトレンズが外れやすくなるなどの症状を感じ発症に気付く患者が大半を占めています。しかし、症状が重症化すると突出部分と希薄した部分に大きな角膜の厚みの差が生じコンタクトレンズの装着で強い痛みを感じたり、角膜が白く膨れ上がる急性水腫の発症や角膜が破れてなどの症状を発症します。
治療は、角膜の突出を抑制するコンタクトレンズや抑制リングの装着などの抑制治療が行われていますが、突出自体を完全に喪失及び鎮静化させる根治治療でない事から最終的には角膜移植が必要となり、現在では角膜にコーラーゲンを注入する事で角膜自体の変形を抑制する為にコラーゲンを注入するコラーゲン・クロスリンキング法が行われています。